森ビルの都市づくり 2017/5/29(月)
今日は森ビル株式会社に訪問し、東京のこれからの都市づくりについてお話を伺いました。
六本木ヒルズの森ビルのオフィスの中には1000分の1スケールの東京のミニチュア模型があります。この模型を使って何年か先の東京のまちづくりを構想しているそうです。
六本木ヒルズは1986年に始まった構想から約10年で都市計画決定、その後7年かかって再開発まで至りました。500軒に及ぶ地権者と協議した話を聞かせてもらいました。
六本木エリアは文化都心をコンセプトにしたまちづくりが、ハードだけでなくタウンマネジメントとして進められています。
先端的な防災の取り組みも見せて頂きました。東京のまちづくりと言えば、やはり災害の危険性があげられます。
森ビルでは「逃げ込めるまち」を目指した整備を進めているとのことです。
例えば六本木ヒルズの屋上には「田んぼ」と「畑」があります。この屋上の土の重さを利用して、地震の揺れをコントロールする新しい制振構造を取り入れているそうです。特殊な制振ダンパーを用いて、屋上部分で地震の揺れを吸収して建物の揺れを小さくしているとのこと。
ちなみにここの土は埼玉の休耕田の土を持ってきたそうです。ここでは毎年、居住者が田植え体験などをします。
最近のGINZA SIXや虎ノ門ヒルズなど、東京のビッグプロジェクトに森ビルは関わっています。虎ノ門ヒルズ周辺では地下に潜る大幹線道路の整備や、14メートルに及ぶ幅員の歩道整備、日比谷線の新駅と連動した開発等、特に力を入れた再開発が行われています。
この地域は森ビルだけでなく他の事業者も連動するように開発を始めています。それぞれの面的開発が繋がって、まちが形成されていくのは東京ならではだと思います。東京の都市づくりは、また新しいステージに入ったと感じました。