保育士が足りない? (2017年6月議会一般質問)
6月議会で行った一般質問です。今回は「一時保育」について質問しました。一時保育は毎日預ける通常保育とは異なり、親が病気や就業・冠婚葬祭などの際に、一時的に子どもを預けることができるシステムです。
以前、市民の方から頂いた「一時保育の受け入れ体制を整えてほしい」という声をもとに、問題点と対策を議論しました。
・一時保育の利用状況は?受け入れの拡大を。

渡辺(質問):「白岡の一時保育の利用状況は?」
市役所(答弁):「一時保育は千駄野保育所と高岩保育所で各10名づつ、計20名を定員としている。しかし一時保育に対応する保育士が十分に確保できず、受け入れ定員を調整せざるとを得ない状況となっている。昨年は千駄野保育所が2名、高岩保育所が6名の計8名の利用となった。一時保育は常に空きがなく、利用枠が埋まっている状態だ。保護者が出産や病気など緊急の場合には白岡市緊急サポート事業も活用し対応している。」
渡辺:「子育てをしている親御さんの中には、一時保育はいつも空きがないから、そもそも予約の申し込みをすることも諦めている、という方もいる。きちんと一時保育の受け入れができるように環境を整えていく必要がある。特に一時保育は、保育所にとって人手も経費もかかる事業だ。こういった分野は公が環境整備を進めることが重要だ。近年はリフレッシュ保育のニーズも高まっている。積極的に受け皿の拡大を進める必要があるのではないか。」
市役所:「まずは新たな保育士を確保し、本来の定員の20人分の受け皿に戻すことが喫緊の課題であると考えている。リフレッシュ保育の用意については、現在の提供体制を整えたうえで、保育需要の動向を見極めたうえで検討していきたい。」
・保育士が足りない?

渡辺:「白岡の保育士の充足状況は?」
市役所:「正職員33名、臨時職員40名の計73名で保育に取り組んでいる。通常保育においては保育士不足の問題は起きていない。一時保育においては人員不足が生じている。」
渡辺:「正職員と臨時職員の比率が逆転している状況が起きている。これは保育の質にも関係する重要な事だ。臨時職員に頼る運営が定着すれば労働環境等の悪化を招く可能性がある。
具体的に保育士確保に向けた対策を打つ事が必要だ。保育士試験手数料や、資格の取得に係る経費の補助等、当市でも検討できる事があるのではないか。
現実的な取り組みとしては潜在的な保育士へのアプローチが考えられる。元保育士の方々等に向けて、短時間勤務やフレックスタイム勤務を提案できないか。」
市役所:「埼玉県の社会福祉協議会が実施している潜在保育士への就職準備金貸付事業等を活用することがよいのではないかと考えている。市としては様々な方法で協議会が実施する補助事業を保育士の方々へ周知していく。また議員提案のフレックスタイムの勤務体系などを整備し、欠員の解消を図っていく。」
====質問を終えて====
白岡市でも、待機児童だけでなく保育士不足の問題が発生しています。都市化が進み、若い世代が増えれば、この問題は大きくなっていきます。市役所の方々も日々真剣に保育の問題解決に取り組んで頂いています。今回の一般質問においても、丁寧に市の現状を調査し、お答え頂きました。保育のさらなる充実に向けて前向きな答弁も頂きました。行政と議員で立場は異なりますが、こちらも常に「建設的な批判」を心がけ、「実効性のある解決策」を模索していきたいと思います。