ICTを活用した遠隔医療の取り組み 2023/8/25
福祉保健医療委員会の視察2日目。ICTを活用した遠隔医療・看護の取り組みを視察しました。はじめにフィリップス・ジャパン社を訪問し、ICT医療を視察。その後に宮城大学で看護師育成の取り組みについて伺いました。
フィリップス社は仙台市と東北大学と連携し、産官学でITと医療を融合させたヘルステック事業を推進しています。仙台市に研究開発拠点を設けて最先端のヘルスケア機器・サービスの開発が行われています。

今回見せて頂いたのは、最新機器を活用した遠隔医療のシステム、そしてもう一つは医療MaaSの取り組み。医療MaaSというのは、オンライン診療システムと医療機器を搭載した「自動車」が患者の自宅まで移動し、遠方にいる医師がオンラインで診察する仕組みです。わざわざ病院に行かなくても、医療カーが自宅まで来てくれて、医療を受けられます。遠隔医療を日常化していくには様々なハードルがありますが、医療に課題がある埼玉県だからこそ積極的に取り入れていく必要があると思います。


その後、宮城大学では看護師の地域医療への貢献について話を伺いました。看護師育成の中で、地域への貢献をとても大事にされている大学の姿勢に感銘を受けました。宮城大学でも遠隔看護に取り組んでおり、テレナース育成のプログラムを開かれています。コロナ禍でこうした遠隔医療・看護の取り組みは加速しましたが、本格的な普及はまだこれからです。
白岡・宮代はもちろん埼玉県は人口に対して医師の数が少なく、医師不足は大きな課題です。IT・デジタルを活用した遠隔医療は非常に重要な取り組みで、どの地域にいても高度な医療を受けられる環境が確立されれば、医師不足の問題解決にも繋がります。
全ての医療行為を遠隔で行えるようなデジタル技術はまだありませんが、「遠隔+対面」での医療・看護の仕組みづくりは絶対に必要です。埼玉県は今、DX化を強力に推進しています。医療分野においてもIT化・デジタル化を進めていくために、福祉保健医療委員会で様々な提言をしていきたいと思います。